日本人で習慣的にいびきをかく人は2000万人以上いて、そのうちの約10%の200万人が寝ている間に何回も何10秒間もの間、呼吸が止まってしまう“睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)”であるといわれています。その結果、十分に睡眠がとれず、日中の眠気、集中力・活力に欠ける、といった症状が現れ、居眠りがちになります。ひどい場合は居眠り運転で事故などを起こしやすくなります。よって適切な症状分析と診断、治療、予防などの対策が必要になります。
眠っている間に呼吸が数十回、ときには数百回と止まるようであれば、当然体内の酸素不足が深刻になってきます。酸素不足がおこれば「寝苦しい」「息苦しい」などの症状が現れ、睡眠不足がおこります。酸素不足は循環機能に大きな負担をかけ、不整脈、高血圧、心不全、糖尿病等が現れ事故や突然死などで生存率が低くなるなど睡眠時無呼吸症候群には様々な問題がでてきています。いびきのあとに呼吸が止まるようなときには睡眠時無呼吸症を疑い、早めの治療が必要です。
2004年よりスリープスプリント(マウスピース)が健康保険適応になりました。ただし、健康保険が適応されるには以下の条件が必要です。
※終夜ポリグラフ検査(PSG検査)とは
医療施設に一泊入院し、体にセンサーをつけて、睡眠中の脳、眼、筋肉、呼吸状態などを測定します。
特定の循環器内科、呼吸器科、耳鼻科などの医療機関でおこなっています。
歯科医院ではできません。
大西歯科医院では、当ビル2階の中神内科呼吸器科クリニック様と提携し、治療をおこなっています。
中神内科呼吸器科クリニック様では
終夜ポリグラフ検査(一泊入院)が可能です。
STEP1
口の中を診察して、治療を要する歯がない場合、上下の歯型の型取りをします。
STEP2
スリープスプリントを仮止めの状態で装着し、当日の就寝時から使用していただきます。
STEP3
週に1回程度来院していただき、いびきが改善されたことを確認の後に本固定します。
※いびきの改善、症状の緩和が認められるまでは、何度か位置を調整する必要があります。
一般に本固定までは、2~3回かかります。
~初めて御来院になる患者さんへ~ スリープスプリントは、患者さんの現在の歯並びにあわせて作る完全なオーダーメイド品です。 |
▲睡眠時無呼吸症候群 |
▲スリープスプリント |
▲スリープスプリント装着状態 |
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▲スリープスプリント装着前 |
▲スリープスプリント装着時: |
スリープスプリントってどんな治療ですか?
寝るときに、下あごを少し前方に突き出させるように製作したマウスピースを装着して就寝していただく方法です。この装置により、のどの気道が広がり、いびきや無呼吸が減少します。
スリープスプリントの長所は?
コンパクトなので、出張や旅行に手軽に携帯できます。
スリープスプリントはどのくらい使えますか?
手入れをしっかりおこなえば、2~3年は使えます。ただし、大がかりに歯の治療を行った場合や何本もかぶせものをつくりかえた場合、適合が悪くなるため、再製作するケースもあります。